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モバイルの記事でよく目にするARMの省電力技術big.LITTLE構成とはなにか

スマートフォンのCPUのニュースではbig.LITTLE構成という用語をよく目にするとおもいます。

big.LITTLEは、ARMが用いている省電力技術です。
ヘテロジニアス構成のコア、平たく言うと、早いコアと遅いコアを組み合わせて、省電力をはかる仕組みです。

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高速なCPUコアと低速なコアの組み合わせ

たとえば、まもなく登場が予定されているHisiliconの最新SoC Kirin 960 は8コアの構成を取っています。
ですが、すべて同じCPUコアではなく、内訳は、2.4GHzのCortex-A73が4基、1.8GHzのCortex-A53が4基となっています。

Cortex-A73が早いbigなコア、A53が遅いLITTLEなコアです。

また、Snapdragon820は、Kryoの4コア構成ですが、2.15GHzのコアを2基と1.6GHzのコア2基の組み合わせです。

処理にあわせて使用コアを変える

高速なコアは、処理能力は高いのですが、消費電力と発熱量も高くなります。
低速なコアはその逆です。

スマートフォンはその性質上、求められる処理能力もそのときどきに差があります
ゲームのような重いアプリを動かすときには全力でも足りないときがありますが、今のCPUの能力ならば、Webの閲覧やメールを書いているときにCPUの処理能力はそれほど必要はありません。

そこでCPUのパフォーマンスと電力量をコントロールすれば、消費する電力量をセーブすることができるようになります。
単純に省エネの観点からも有意義ですし、スマートフォンのようにバッテリーが限られたシステムでは尚更重要です。

ですが、この技術はINTELが一歩も二歩もリードしています。
INTELは半導体企業の巨人であり、ARMからライセンスを受けているメーカーの多くは、INTELと比べると規模も小さく技術開発力勝負ではどうしてもかないません。

そこでARMは、高速なコアと低速なコアを複数組み合わせ、必要に応じて動作を切り替えるbig.LITTLEという仕組みを採用しています。

ほとんどCPUを動かしていない軽い処理の時は低速のコアだけを動かし、重い処理の時はすべてのコアを動かすという方法で、省電力化を計っています。

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big.LITTLEは歴史の浅い技術

big.LITTLE構成の技術はまだ登場してから歴史が浅く、スマートフォンのCPUに使用されるようになってからまだ数年しか経っていません。
省電力のテクノロジーでは後発であり、まだ未成熟の技術の反面、今後の改善の余地も多く残されています。

当初はbigとLITTLEとの構成が同数のコアが必要だったのが今は異なる数のコアでも可能になりました。
また処理によりbigとLITTLEの切り替えだけでなく、今は両方を同時に動かすこともできます。

MediaTelのHelio Xシリーズのように、高速のコア2基と中速のコア4基、低速のコア4基の組み合わせを行うSoCもあります。
最近ではAPPLEのA10Fusionもbig.LITTLE構成を採用するようになりました。
もう数年もすると、big.LITTLE構成はもっと違う形をみせるかもしれません。

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