市場と分析

日本市場でSIMフリーの知名度をあげるにはハイエンドスマホの投入は必須

2016/11/04

ここのところニュース等で、格安スマホという呼び名をみかけることが多くなりました。
ただこの格安スマホという言葉の定義はどうも曖昧です。
NHKですら、格安スマホはイコールSIMフリースマホで、イコールMVNOという感じです。

つい2,3年前までは、SIMフリースマホといえば、ほとんどがいわゆる格安スマホのイメージです。
日本でのSIMフリースマホ市場の流れをつくった機種のひとつがAsusのZenFone5ですが、これまでとは異なり使用するにじゅうぶんなスペックを持ち、海外と変わらぬ価格で発売されたことで、大きな注目をあびました。

そんななかSIMフリースマートフォンのハイエンド路線、高級化という記事が、(同一ライターの記事ですが)出ています。

もはや「格安スマホ」にあらず――ハイエンドのSIMフリースマホが増えている理由
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1610/08/news018.html

<格安スマホ>SIMフリー新製品 高級化の波
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161011-00000005-mai-bus_all

記事の中身には疑問符も多い(このラインアップでFREETELのRAIJINが入っているとか)のですが、SIMフリースマートフォンにミッドレンジやフラッグシップクラスの端末が出てきているのは本当ですし、この流れは日本のSIMフリースマートフォン市場の発展にはいい傾向だとおもいます。

SIMフリースマホのブランディングにハイエンド端末を

SIMフリースマホがイコール格安スマホの問題は、SIMフリーは安もので使用に耐えないというイメージがついてしまうことです。

たしかに数年前は、画面は粗く、メモリは少なく、CPUの処理速度も遅い端末ばかりで、これならキャリアのスマホやガラケーを購入した方が実用的という感じでした。

今では、2万円前後ならばじゅうぶんに実用に耐えるスマートフォンが数多く販売されています。
ですが日本は高級志向が強い市場です。
海外よりもブランドイメージや知名度に左右される割合が高い地域であり、格安は歓迎でもイメージも重要なチェックポイントです。
単にじゅうぶん使えるというだけではなく、機能やデザインも大切な要素となります。
そのためにも、ミッドハイやフラッグシップクラスのハイエンドスマートフォンは1台は投入しておくべきです。

ここのところHuaweiが好調なのも、早くからフラッグシップを日本でも販売するなどのブランディングを行っていたことが、今年になって成果が出たのでしょうし、AsusやZTEが高級機をラインアップしてきたのも、その傾向でしょう。

価格をつり上げての高級路線価はむしろ危うい

もっともあまり喜んではいられません。
今は高級化とはいっても本来はそこまで高価格ではないスマホにかなりの上乗せをしていることも多くなっています。

たしかにHuawei P9 や ASUS ZenFone3Deluxe の最上位版はそうおかしくない価格設定です。

しかし例に挙げられていたミッドレンジのZenFone3やmotoZは、海外よりもかなり高額に設定されており、ワンランク以上も上の価格帯で販売されています。
ZenFone3は海外と変わらないのなら、格安スマホの価格の範疇になります。

価格が高ければよいという考えで終われば、あくまでもマニアのためのものとして一時のブームで終わってしまうことになるでしょう。
やはり適切な価格で売られなければ、SIMフリースマートフォンの普及は難しいのではないでしょうか。

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